その味は日本人なら誰もが喜ぶ味、と思います。
大袈裟に言ってしまいましたが、
その理由は、
日本の国土は細長く、またそこに背骨の如く山脈が連なっています。
そこに降水量多いので、大地の滋養は流されます。
ゆえに大陸に比べ大地の滋養が薄く、
『野菜のビタミン、ミネラル(カルシウム)が大陸産に比べ値が低いものが多い』
と言われています。
しかし、その分、流された栄養分は海へ注ぎ込みますので、
汽水域(海水と川水が交じり合うポイント)の食物にて糧を得て
その不足しがちな栄養を太古より補なう食性だったのではないでしょうか。
「貝塚」からも分かるように
アサリ、ハマグリなどの貝類で動物性タンパク質を得て、
(世界的にも珍しい)海藻にてビタミン、ミネラルを補給する。
太古より何千年も、
そうした食文化を幾世代にもわたり続け、
それは私達 日本人にとって「DNAに刻み込まれた味」
なのではないでしょうか。
つまり
それは料理の技巧、レシピによる「味の美味しさ」というより、
それを摂取する事で生命を繋いできた、カラダが喜ぶ【反応】としての「旨さ」ではないかと思います。
こうした海苔、貝類を特にお子さんやご年配の方に食してもらいたい、と思っています。
(以上、店主の雑感として)